AIコーディング、自分はこうやって回している


会社の人に「AIコーディングってどうやって使ってるの?」と聞かれることが増えた。

毎回同じ話をしてる気がするので、ここに書いておく。ツールの比較とかはしない。自分が実際にやってることだけ。

最初にやったこと: ベストプラクティスを読み込ませる

Claude Code には CLAUDE.md というファイルがある。プロジェクトのルートに置いておくと、AIがそれを前提に動いてくれる。

ただ、ゼロから書こうとすると何を書けばいいか迷うと思う。

自分はこうした。

  1. claude-code-best-practice をクローンする
  2. そのパスを指定して、プランモードでこう打つ
このリポジトリを参考に、うちのプロジェクトに合ったベストプラクティスを提案して

これだけ。自分のプロジェクトに合った CLAUDE.md のたたき台ができるので、あとは手直しすれば終わり。5分もかからない。

ゼロから悩むよりも、型を持ってきて合わせるほうがずっと速い。

AIに直接頼むのをやめた

個人的には、設定よりもこっちのほうがずっと大事だった。仕事の振り方の話。

以前の自分はこうだった。

「このコードをリファクタしてほしい」とプランモードで伝える → AIから質問が来る → 答える → また質問 → また回答 → ……を繰り返して、ようやく設計が固まる → 実装をお願いする → 出てきたものが全然違う

何回かこれを繰り返して気づいた。やり取りが長くなると、AIが最初の話を覚えていない。コンテキストが膨れて、「そもそも何がしたかったんだっけ」が埋もれてしまう。

今はやり方を変えた。

  1. やりたいことを箇条書きで書き出す(雑でいい、走り書きレベル)
  2. それをGPTとかClaudeのWeb版に渡して、指示書を作らせる
  3. 出てきた指示書を自分で直す(AIが勝手に盛った要件を削る。これ大事)
  4. 直した指示書をClaude Codeに渡して実行させる

要するに「AIと会話しながら要件を固める」のをやめた。要件は先に固めておいて、AIには実行だけやらせる。

これにしてから手戻りがかなり減った。「長々やり取りしたのに結局やり直し」ということがなくなったのは大きかった。

一気にやらせない

これも地味だけど効果が大きかった。

「このアプリ全体をリファクタして」みたいな振り方はもうしていない。「この関数をこう変えて」「このコンポーネントからこの部分を切り出して」のように、1つずつ渡すようにしている。

人間でも同じだと思うけど、「あれもこれも全部お願い」と言われたら何から手をつけるか迷うし、途中でズレても気づきにくい。AIもそこは同じで、スコープが広いほど出力がブレやすくなる。

1つ終わったら確認、OKなら次。このリズムが一番安定する。

役割を持たせる

最終的に辿り着いたのが、AIに役割を振って分業させるやり方。

自分の場合、Claude Code のスキルや設定を使って、こういう体制にしている。

  • Planner — 要件を受け取って、実装計画を立てる担当
  • Designer — UIやUXの設計を担当
  • Generator — 計画に沿ってコードを書く担当
  • Evaluator — 実装結果をレビューして品質をチェックする担当

1つのAIに全部やらせると、さっき書いたコンテキスト問題がまた起きる。設計と実装とレビューを分けてやらせると、それぞれの仕事に集中できるので出力が安定する。

人間のチームでも、設計する人・作る人・レビューする人が分かれているほうがうまく回る。それと同じことをAIでもやっている感覚に近い。

まとめ: 人に振るように、AIに振ればいい

振り返ると、うまくいくようになったのは「AIを便利ツールじゃなくてチームメンバーとして扱うようになってから」だった。

  • ベストプラクティスを共有する → CLAUDE.md はオンボーディング資料
  • やることを明確にしてから渡す → 指示書はチケットと同じ
  • 一気に全部やらせない → タスク分割はスプリント管理と同じ
  • 役割を分けて分業させる → マルチエージェントはチーム体制と同じ

特別なツールも複雑な設定もいらない。人に仕事を振るときと同じことを、AIに対してもやる。それだけでかなり変わる。